【残業規制ってなぜあるんですか?】若手の疑問で気付くWLBの本当の意味

ためになる話しメモ

タイ在住32年、66歳の現役サラリーマンです。
長年会社に勤めていると、時代と共に働くことへの価値観が大きく変わっていくのを肌で感じます。

今年4月に入社したばかりの新人社員がいます。
彼は非常に勤勉で、あれこれ好奇心を持って仕事に取り組んでいる一人です。
ある日、そんな彼から何気なく投げかけられた一言に、私は思わずハッとさせられました。

残業規制って、なぜあるんですか?

もちろん、彼は「もっと残業して稼ぎたいのに」という意味で言ったわけではなく、ただ純粋に、そのルールの存在理由を問うただけなのです。
しかし、その言葉は、現代の働き方に何となく違和感を持つ私にとって、ハッとするものでした。
うまく表現できませんが、以下ちょっと考えてみました。

「仕事が人生の中心」だった昔と、「仕事は人生の一部」と捉える今

私たちの若い頃は、仕事が生活の中心でした。
「仕事を通して成長したい」「自分を試したい」なんて熱い思いもあって、休日出勤も、夜遅くまで働くことも厭いませんでしたし、”会社の命令には絶対服従だ!” みたいなブラックな空気が漂う時代でもありました💦
一方、近年では、仕事はあくまで“人生の一部”だと捉える時代になって来ました。
確かに、プライベートな時間や趣味、そして何より心の余裕は、仕事と同じくらい、あるいはそれ以上に大切なものです。
これは、どちらの価値観が正しいという話ではありません。ただ、社会全体の価値観が「仕事中心の生き方」から「自分中心の生き方」へと確実にシフトしていることは事実ですから、それはしっかり受けとめる必要があります。

「早く帰ること」がゴールではない。働き方改革の本質とは?

「働き方改革」と聞くと、多くの人は「残業を減らす」「有給休暇を取得する」といった制度的な側面を思い浮かべるかもしれません。しかし、その本質はもっと深いところにあります。

私が思う働き方改革の本当のゴールとは、“一人ひとりが納得して、自分の働き方を主体的に選べるようにすること”です。

会社の都合や世間の常識に合わせるのではなく、自分自身の価値観やライフステージに応じて、働き方をデザインできる。その自由こそが、これからの時代に求められているのではないでしょうか。

ベテランの“夢中”も、立派な働き方改革

かくいう私も、今でも仕事に「夢中」になる瞬間があります。例えば、ただ数字を並べるだけの資料作りでも、「どうすれば見る人の心が動くか」「ワクワクさせられるか」を考えるのが大好きです。

周りからは「まだそんなに熱心にやっているんですか?」と笑われることもありますが、私にとっては“やりすぎ”ではなく、純粋に“夢中”でやっているだけです。
楽しいと感じている時は、時間を忘れて没頭する方が、むしろ心は健康的だと感じています。

無理にブレーキをかけるのではなく、自分の心が自然と動く方向に進む。それもまた、一つの「自分らしい働き方」の形だと思うのです。

もちろん、心身が疲れている時は、無理せず休むことが最優先です。休むことは逃げではなく、次に進むための大切な充電期間。その「立ち止まる勇気」を持てることも、働き方改革の一部だと忘れてはいけませんね。

“楽しくない仕事”にこそ、天職の種が眠っているかもしれない

少し話しがそれますが、、
どんな仕事にも、退屈な作業や苦手な業務はつきものです。
しかし、その「楽しくない仕事」から逃げるのではなく、「どうすれば面白くできるか?」と工夫を凝らすうちに、道が開けることがあります。
実は私自身、昔は「人前で英語でプレゼンすること」が苦手でした。しかし、場数を踏み、伝え方を研究していくうちに、いつしか“自分の言葉で伝える楽しさ”を感じるようになり、今では得意なことの一つになっています。
苦手をただ避けるのではなく、向き合って工夫してみる。そこに、思いがけない「天職の種」が隠されているのかもしれません。

まとめ:若手の価値観が、ベテランに「働く意味」を問い直させてくれる

新人社員の素朴な疑問は、私に「働くとはなんだろう?」と、その原点を改めて考える時間を与えてくれました。

  • 働き方改革の本質は、制度ではなく「自分で選べる自由」にある
  • 楽しめる時はとことん楽しみ、つまずいた時はしっかり休む勇気を持つ
  • “楽しくないこと”も、工夫次第で天職に変わりうる

これからの職場は、「若手の自由な価値観」と「ベテランの豊富な経験」がうまく混ざり合うことで、さらに強くなっていくと思います。そうなった時、働き方改革は単なる“制度”ではなく、誰もが自分らしく働ける“文化”として、私たちの職場に根づいていくことを期待します。

 

それでは、明日もいい日でありますように!
Have a Nice Day!