タイ在住32年になります、現役サラリーマンのシニアライフビギナー66歳です。
今年度一杯で本帰国しまして、2年前に新築した終の棲家に住みます。
88歳の義母も同居しますが、家は完全バリアフリーですので、万全です。

ただ、『これで満足してていいのなかぁ?私達もいずれ歳を取る、、夫婦共々、素直に人に頼れる性格でもないし・・・迷惑もかけたくない』

そこで、すぐ近くまで来ている解決策があります!
アイキャッチ画像は、昔見たことのある『夢の未来生活、、』らしき絵ですが、実はこれは、『もはや現実になろうとしている近未来の絵です』というのが今日のお話しです。
自動運転の車や、ヒューマノイドロボットが家族をさりげなく支える。そんな光景は、もはや遠い未来のSFではありません。
エイジテックで自立と安心の高齢化社会
かつて、老いは「衰え」や「依存」と同義語のように語られてきました。車の運転を諦め、重い荷物が持てなくなり、社会との接点が薄れていく。迫りくる超高齢化社会の足音は、多くの人にとって不安の対象でした。
しかし今、そのシナリオは大きく書き換わりつつあります。
自動運転車が玄関先に横付けされ、ヒューマノイドロボットが買い物の荷物を受け取り、太陽光パネルが輝くZEHの我が家へとにこやかに迎え入れてくれる。
そんな光景は、もはや遠い未来のSFの世界ではなさそうです。

これこそが、世界中で注目を集める「エイジテック(AgeTech)」の具現化であり、豊かで安心安全な、新しい老後のスタンダードだと信じています。今日は、最近、私が最も興味のあるトピック、
『高齢化社会が抱える構造的な課題を、エイジテックがいかに解決し、私たちの老後をアクティブなものに変えていくのか』
を展望します。
賛否あろうかと思いますが、一選択肢として参照頂ければ幸いです_(._.)_
1. 待ったなしの現実:超高齢化社会が抱える構造的課題
私たちが直面している「2025年問題」をはじめとする高齢化の現実は、既存の社会システムだけでは支えきれない局面に達しています。
- 圧倒的なマンパワー不足(介護人材の枯渇):
2040年度には約69万人の介護職員が不足すると予測され、「老老介護」や介護者の疲弊は限界に達しつつあります。私の同僚からもこの悩みはよく聞きます。
また、タイは家族をとても大事にする国としても知られていますが、少子高齢化は、日本と同じ社会問題になりつつあります。要は、高齢者を支える人の数が足りません。 - 在宅介護の限界と孤立:
施設不足により「在宅」が推奨されていますが、移動手段のない独居生活は、社会的な孤立と認知機能の低下を招くリスクと隣り合わせです。
これは地方になるほど深刻ですが、実は都会とて同じことです。いずれすぐ近所の薬局やスーパーにさえ行けなくなる日が来ます。
これらの課題に対し、人の手だけに頼る解決策はもはや限界です。そこで不可欠となるのが、新たな「家族」としてのテクノロジーの導入だと思っています。
『ギクシャクした不自然な動き、会話も機械的で血の通わないロボットとの共存なんてあり得ないよねぇ・・』が今までの冷めた常識でしたが、近年AIの進化と相まってヒューマノイドロボットの性能は爆進しています!しかも一般家庭をターゲットにした価格が目標に置かれつつあり嬉しい限りです。
2. これぞ「エイジテック」:テクノロジーがもたらす具体的解決
「エイジテック(AgeTech)」とは、Age(高齢化社会)とTechnologyを掛け合わせた言葉です。それは単なる介護機器ではありません。
高齢者がテクノロジーによって身体的・環境的制約を超え、「自立して人生を楽しみ続けるための拡張技術」なんですが、以下の3つの技術の融合が、エイジテックの真髄だと思います。要は、生活を楽しむ為の相棒で、今はスマホが手放せないように、いずれヒューマノイドロボットも”ドラえもん”のように、いつもそばにいて欲しい存在になる気がします!
① 移動の自由を拡張する:完全自動運転EV
「免許返納」による生活圏の縮小という課題を、スライドドア(引き戸)付きの完全自動運転EVが解消します。 行きたい時に、行きたい場所へ。スーパーへの買い物、通院、友人との交流。運転操作の不安から解放された移動手段は、高齢者が社会とつながり続けるための生命線です。自宅の太陽光発電でエネルギーを賄えば、経済負担も最小限に抑えられます。
足が不自由な場合は、電動車椅子に乗ったまま移動できる車両が使えます。
↓ちょっと意図する絵になりませんでしたが、車いすからの乗り降り無しで色んなところへ移動できたらいいですね!


② 生活を物理的に拡張する:ヒューマノイドロボット
家の中に、疲れを知らない屈強なサポーターがいる生活。
ヒューマノイドロボットは、在宅生活の質を根本から底上げします。
電源さえ途絶えなければ、24時間365日、不満を口にすることなくアシストします。
買い物から帰った際の重い荷物運び、布団の上げ下ろしなど、筋力が必要な作業をロボットが代替することで、高齢者は腰痛や転倒のリスクから解放されます。
日常生活のルーティンワークは即座に学習し生活に溶け込みます。
そればかりか、家族好みのコーヒーを入れられるバリスタになったり、家族の健康状態に合わせて料理が出来る栄養士兼コックになったり、やれることは無限で、ロボットに限界もありません。
『そんなこと本当に出来るのか?』の疑問に答えるのが、近年急激に進化している、AI、高度なセンシング、関節制御などのテクノロジーです!
イチゴ、ポテトチップ、卵などをつぶさずに持てる人間のような優しい手が生まれつつあります。
③ 心と安全を拡張する:AIパートナー
高度なAIを搭載したロボットは、24時間365日の見守りはもちろん、「心の健康」も支えます。 日々の話し相手となり孤独感を和らげ、「新しい歴史を学びたい」といった知的好奇心に応える勉強相手にもなります。
学びと会話は、認知症予防における最強のワクチンです。
今では、英会話のレッスンもAIで十分に可能ですし、画像を見ながらの雑談、世間話しも可能になりつつあります。
昔、『アレクサ!』や『OKグーグル』の出現には驚きましたが、今では車のカーナビも会話できるレベルに!ついでに車内の空調までやってくれます。
勿論、エージテックを支えるAIやロボットは人が作ったツールに過ぎませんが、その学習能力は進化し、『以前貴方からインプットされた事例を参照して代替案を3つ用意してみました』みたいに、私に特化したAIに育っていることが実感できます。

ですから、家族一人一人を理解したAIやロボットになってくれれば、いずれは人間らしい家族の一員になれるのではないかと期待してしまいます。
3. 未来への提言:普及に向けた制度設計への期待
この素晴らしい未来図を絵空事で終わらせないためには、エイジテックを社会インフラとして定着させるための制度アップデートが不可欠です。
高性能ロボットの低価格化と産業育成
自動車が各家庭に普及したように、国が標準規格を定めて量産効果を高め、年金生活でも購入・維持できる価格帯(軽自動車程度)のロボット開発を強力に推進すべきだと思います。
ロボットへの「保険適用」というパラダイムシフト
ここが最も重要です。
ロボットを贅沢品ではなく、「自立支援用具」として再定義する必要があります。
- 公的介護保険の適用:
一定基準を満たしたロボットに対し、介護保険を利用して1〜3割負担で導入できる仕組みを作るべきです。これにより、要介護手前の「フレイル」段階からロボットを導入し、重度化を防ぐことが可能になります。 - 民間保険のインセンティブ:
ロボットによる見守りや転倒予防機能がある家庭は、火災保険や傷害保険を割り引くなど、リスク低減効果を正当に評価する仕組みが求められます。
結び:エイジテックで「アクティブシニア」の時代へ
エイジテックは、人間から役割を奪うものではありません。
人間が年齢による制約を超え、最後までその人らしく生きる力をエンパワーメント(拡張)する翼だと思います。
バリアフリーで高機能な住宅(スマートホーム)に住み、太陽光で走る自動運転車を乗りこなし、相棒のロボットと語らいながら暮らす。
そこにあるのは、仕方なく介護される老後ではなく、自らの意思で生活をコントロールする誇り高き老後です。

ずっと拘っている高QOLの追及です!



このような次世代型ライフスタイルを追求できる活動に参加して、自ら得たデータを開発側にフィードバックできる「アクティブシニア」の存在になれたらいいなと思っています。
日本に本帰国後は、関係機関に足を運んで勉強できればと思っています。
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それでは、いい日でありますように!
Have a Nice Day!
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【おまけ】
今日のお題は、シニアライフ向けのエージテックのお話しでしたが、ヒューマノイドロボットは、子育て世代のよきパートナーにもなると思っています。
働き者の”ドラえもん”ですね! 恐るべき高知能ですから、お子さんの家庭教師も可能ですね!


出典;ケアニュース
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概要: 介護現場の生産性向上と人手不足解消を加速させるため、ICT機器や介護ロボット導入にかかる費用の国(自治体)の負担割合を最大80%に引き上げ、事業者の持ち出しを「残り20%」に抑える施策です。
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狙い: 単なる機器導入ではなく、「オペレーションの変革(協働化・大規模化)」や「賃上げ」とセットで行う事業者を優遇し、業界全体の効率化を促す目的があります。
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対象: 訪問介護や定期巡回サービス等の「協働化」や、見守りセンサー等の「パッケージ導入」などが主な対象と見込まれます。



